おだやかに機嫌よく過ごすライフコーチの十条らいふです。
「なぜ?」
という問いは強力な効果を発揮します。
トヨタの問題解決手段である
「なぜ」を5回繰り返すは
有名です。
自分の行動の意義目的を振り返るときにも
「なぜ自分はこの行動をするのか」
という問いもとても役に立ちます。
ところが
この疑問符の使い方は
人に対して使うのはなかなか難しいものがあります。
上司から
「なぜ計画通りに進んでないのか!」
と叱責されたことはありませんか。
この場合、理由を説明しようとすると
さらに上司の機嫌が悪くなったりします。
「なぜ」は
理由を問うためだけでなく
あるべき姿が
実現できていないことに対して
不満や残念な感情を
表現するために
使われる場合があります。
このようなとき
「なぜ?」を発している人は
理由を知りたいのではなく
自分のなかの感情を発露しているんですね。
ですから
他者に対して
「なぜ?」を使うのは意外に難しいのです。
怒っているのではなく
本当に理由を知りたくて
「なぜ?」と聞いているのに
相手は怒られていると思って
沈黙してしまうこともあります。
人は子供のころから
親から
「なんでそういうことするの!」
と疑問符で怒られる経験を積んでいますから
なぜ?と聞かれると
怒られているように感じてしまいます。
なので
管理職の方は気を付けて
いただきたいのですが
「なぜ?」を多用して
部下が委縮して何も答えられないと
パワハラとされる場合があります。
叱責や自分の感情の吐露でなかったとしても
事実として「なぜ」を頻発して
相手がそれが原因で
委縮してしまった場合はパワハラ認定される
可能性が強いのです。
こういう場合に備えて
「なぜ?」を使う場合は
自分の感情ではなく
本当に原因や理由が知りたいのだ
ということを相手に伝える必要があります。
そして原因探しを相手にまかせるのではなく
一緒に考えたいんだという姿勢を
伝えることです。
これをしておけば
「なぜ?」によって
相手がフリーズしてしまうことは避けられます。